こん日々こんこ

おしりをだしたこ一等賞

濃淡

相手が嫌がることをしたり言ったりしてはいけない。

 

小さい頃から大人に言われ、子どもが生まれてからは子どもにも何度も言ってきた。

 

はたと思うのは、人が嫌がることってなんでしょうね?

 

例えば私は「会社のみんなで仲良く合唱しようよ」とか言われたら(うわっ嫌だな〜そんな会社)って思うけど、今日見たテレビの会社では、社員全員が合唱して社長が指揮して泣いちゃったりしてた。

もし私があの会社にいたら…と思うとゾッとしてしまったんだけど、きっとあの社長ら社員らはそんなの想像もつかないか、想像してもやっちゃうんだろう。

ただその傲慢さで会社を大きく推進させているわけだから、それが良いとか悪いとかは、一概に言えない。嫌でもお給料の為に歌う覚悟があってしてる人たちも中にはいるだろうし。

 

大人になるといろんな人に出会い、誰がどんなことを嫌がるのか、益々分かり辛くなってくる。想像もつかないところで「それ、嫌なん?」って言うこともたまにあった。

白と黒の間に限りなく細分化されたグレーがある。

それに気づいて全方位に気を使って会話するようになっていく。

そして薄まった会話をする薄まった人になっていく。

薄まった会話は大体つまらない。

ただ、それはつまらないことだけど、楽になることでもある。

人間関係にいちいち思い悩んでいた思春期や20代から解放されて、こんなに楽になるなんて思いもよらなかった。

薄まった会話、いいじゃない。天気の話とかじゃんじゃんしていこうよ。

 

なんて言う事を言ったら、うちの長女とか嫌がりそうだよな。

これから10代に入って濃い事ばかり考えるようになっていくわけだから。

ね。

ただ、家族が生きてて将来のことを思い浮かべて色々想像できる、それだけで十分。

好きに生きればいい。

あ、人の嫌がることをしたり言ったりしなければ、ね。

 

そんなこと言いながら3年後には薄まった会話なんてクソ食らえ、本音言ってナンボよ、とか言ってるかもしれない。

それはそれで別にいい。